ようこそ、個性豊かな高松神社へ。
本殿(御前崎市指定文化財)
高松神社の創建は大宝元年(701)とされ、本殿は天明4年(1784)に建て直しがされています。間口三間、奥行き三間の総欅の入母屋造りで、千鳥破風がつけられています。棟には鰹魚木を置き、両端を水平に切った千木を延ばしています。屋根は現在、銅葺きとなっています。本殿には、木鼻に12、蟇股に12と、多くの彫刻が見られます。
拝殿
入母屋造り平入流れ向拝付き、疎垂木一軒銅板一文字葺き。宝暦12年(1762)に建て直しがされています。
拝殿内には、天保12年(1841)の歌詠みの一覧があります。近隣の歌詠みを集め、歌を読んだとされることから、高松神社が地域の文化センター、学習センター的な役割を果たしていたことが感じられます。
奉納するのは相撲です。
十月の第二土曜日の例祭において、氏子らによる奉納相撲が行われています。文政11年(1828)の古文書に記載され、それ以前から行われてきましたので200年近い伝統があります。祭礼当日、氏子より選抜された力士48名で取り組みが行われます。三役相撲として、大関、関脇、小結の三番が奉納され、それが出場者の名誉となります。本殿の東側には、相撲奉納の証のように、力だめしをしたとされる「力石」があります。
相撲の奉納とともに、当神社では遠州横須賀の三熊野神社に繰り出される江戸神田祭の流れを汲む三車、三社囃子にならい、氏子による山車の引き廻しを、賑々しく行っています。
海と波をあしらう多彩な彫刻。
高松神社の本殿は、多様な彫刻を見ることができます。木鼻に12、蟇股に12、合計で24もの彫刻がほどこされています。題材となっているのは、聖域を象徴する仙人や中国故事をもとにした人物、権力や武力を象徴する龍、唐獅子、像など、日本にはいない、もしくは想像上の動物など多様です。海に近い神社であることから、波の模様も多くあるのが特徴です。
海に遊ぶ人々とともに。
高松神社の本殿では、多彩な彫刻を見ることができます。特に波の彫刻が多く、海と波とともにある神社なのだと実感します。古来から、漁師たちは安全祈願に高松神社を訪れました。現在、御前崎に訪れるサーファー、ウィンドサーファーたちも、安全祈願とともに「いい波、いい風が来ますように」とお祈りする姿が見られます。
二百十三段の石段をの登った先には。
平成20年(2008年)に南側に伸びる参道の石段が修復され、安全で歩きやすく、見晴らしのいい石段となりました。213段の石段を登りきると、遠州灘と駿河湾が一望できる海抜65メートルの位置に達します。水平線から朝日が上がり、
水平線に夕日が沈む360℃を見渡すことができます。その素晴らしい眺望をぜひお楽しみください。